五臓の働き.jpg

※肝

肝は、大量の血液を蓄え、この血液を浄化しています。肝臓に蓄えている血液が不足すると、目や脳の栄養不足となり、目のトラブルや精神状態に影響が現れやすいです。

※心

心は、血液を循環させ、栄養を体全体に届けます。また東洋医学では、心は精神活動に関わる働きを兼ねていると考えます。そのため、心の機能が低下すると物忘れや不眠などの症状も引き起こされます。

※脾

脾は、食べ物の消化と栄養吸収を担っており、生きていく上で必要なエネルギーを作り出します。また脾は感情の変化に対して敏感で、悩みや怒りなどによって消化不良が引き起こされます。

※肺

肺は呼吸機能を担当し、外部からの病気の侵入を防ぐ役割を担っています。東洋医学の肺は、呼吸に関わる鼻、気管に加え皮膚も肺の範疇として捉えています。

※腎

東洋医学の腎は、腎臓とその付近にある副腎、生殖器などを含めており、またエネルギーを蓄える場所として捉えています。このため腎の働きは腎臓の働きや、ホルモン調整、成長、生殖、骨代謝など幅広いです。

主な薬膳素材

・ナツメ(棗)

クロウメモドキ科ナツメの果実を乾燥したもの。約3000年前から栽培され、中国では日常的に食べられている。中国では「1日3個のなつめを 食べると老いない」という諺がある。漢方の世界では、「血」を補い、胃腸の働きを助け、元気をつける。食物繊維、カリウム、 マグネシウム、カルシウム、鉄、ビタミンCを含んでいます。

 

・クコ(枸杞)

ナス科クコの果実を乾燥したものです。中国最古の薬物書「神農本草経」に上品(飲むと長寿になる生薬)として収載されています。漢方の世界では、肝腎を補い、体を潤し、活力をつけるのに役立つと言われています。ビタミン類・ミネラル 類ともに豊富で、アンチエイジング食材としても有名です。

 

・リュウガン(龍眼)

ムクロジ科(ライチの仲間)のリュウガンの種皮です。実を割ると中に大きな黒い種があり、その様子が龍の眼に見えることから龍眼の実と呼ばれるようになりました。中国ではアンチエイジングや出産後の強壮薬として使用されています。また不眠症や疲労、めまいの治療にも用いられています。棗と一緒に用いて、心血虚による動機や不眠に使用されます。

 

・朝鮮人参

ウコギ科オタネニンジンの根を乾燥したものです。人参特有のサポニン・ビタミン類・ミネラル類を豊富に含み、五臓(肝・心・脾・肺・腎)すべてを補うといわれる薬膳の代表食材で、身体に元気をつける食材として広く使われています。また中国最古の薬物書「神農本草経」に上品(飲むと長寿になる生薬)として収載されています。漢方の世界では気を補う生薬として最高峯とされ、幅位広い効能があります。

 

・クマザサ(熊笹)

イネ科クマザサの葉を乾燥したものです。葉緑素(クロロフィル)を豊富に含み、腸の中のデトックスにおすすめです。血液をキレイにすると言われています。葉緑素と同じ骨格を持つものとしては活性酸素を除去する酵素、赤血球中のヘモグロビン、骨格筋中のミオグロビン、神経機能を正常に保つビタミンB12などがあります。葉の成分にはトリテルペノイド、ミネラル類、ビタミン類も豊富に含まれています。

 

・マツバ(松葉)

マツ科アカマツの葉を乾燥したものです。神農本草経では上品(体に害がなく、飲めば飲むほど長寿になると言われている)に分類されています。古くから松樹は松寿千年と喜び祝われ、不老長寿の象徴とされてきました。不飽和酸を含み、余分なコレステロールを除去します。また血管に弾力をあたえて血管を強化する精油を含んでいます。

 

・デンシチニンジン(田七人参)

田七は、朝鮮人参と同じくウコギ科ニンジン属の薬用植物です。中国では三七人参という名で呼ばれ、お金にもかえがたい貴重な生薬という意味で 金不換とも言います。漢方の世界では、「一切の血病を治す」と言われ、「血」の巡りを強力にサポートします。また「血」 の巡りに伴って「水」の巡りも促されます。朝鮮人参の 10 倍ものサポニンが含まれており、肝臓の特効薬として注目を浴びています。

 

・ミカンの皮(陳皮)

熟したミカンの果皮を乾燥させたものです。古い(陳旧)のものが良いとされるので、陳皮と呼ばれています。フラボノイドやカロテンなどが豊富に含まれています。漢方の考え方では、気の巡りを整えるものとして、ストレスや胃腸の機能低下などに用いられます。

 

・ヨクイニン(薏苡仁):ハトムギ

イネ科ハトムギの種皮を除いた種子です。イボを取る生薬としても有名です。漢方の世界では、特に関節や皮膚付近の「水」の巡りを良くし、美肌効果も期待できます。

 

・エゾウコギ

朝鮮人参と同じくウコギ科の植物です。ロシアでは命の根を意味する「エレウテコロック」と呼ばれています。また中国の薬学著書「本草綱目」には、「精気を補い、筋骨を強壮し、意志を堅固にする。長い間服用すれば、身体が軽快になり、老化を防ぐ」と記載されております。また自律神経を整える目的などで服用され、反射神経、持久力、集中力を高め運動能力を向上させる作用があるとも言われています。


・イチョウ葉

イチョウの葉を乾燥したものです。動脈効果の予防として知られているフラボノイドが豊富に含まれています。欧米では医薬品として扱われ、また日本では記憶力の維持に役立つとして、機能性食品として認められています。

 

・サンザシ(山査子)

バラ科サンザシの偽果を乾燥したものです。抗酸化作用があるカテキンが豊富に含まれています。漢方の世界では、「脾・胃・肝」の働きを助け、消化薬として、胃腸の機能を改善して、消化を促します。また脂肪の吸収を遅らせる働きもあり、現在ではダイエット効果も注目されています。

 

・ノギク(野菊)

キク科シマカンギクの頭花を乾燥したものです。漢方の世界では、体の余計な熱を除き、目を明らかにし、充血をとると言われています。そのため、目の充血やかすみ目などの目のトラブルにおすすめです。また「水」の巡りを整えることでデトックス効果も期待できます。

 

・サンシュユ(山茱萸)

ミズキ科サンシュユの偽果の果肉を乾燥したものです。漢方の世界では、「肝・腎」を補う働きがあり、生命力を高めると言われています。体表の「気」の巡りを整え、余計な汗を抑えたり、風邪を引きにくくします。「腎」を補うため泌尿器系のトラブルにもおすすめです。

 

・キバン(亀板)

クサガメの腹甲を煮詰めたもの。五臓の「腎」を補う力が強く、また体内の血や潤いを養います。鹿の角と並んでアンチエイジングのため使用される動物性の生薬です。

 

・ジョテイシ(女貞子)

別名は、唐ネズミモチ。肝臓、腎臓、腰・膝を強くし、精力を養い、 若白髪にも効果があるとされています。腰・膝のだるさを取るほか、白髪、老人性便秘など高齢者に多い症状にもよく用いられます。